第2集

調子の惡い時

 頭が痛くてずんずんずん

 目玉が痛くてじんじんじん

 好きな人は現れないし

 する事も無く退屈だし

 私は暇を持て餘してゐる

 驚くほど無數の|暇《いとま》が 私をほのめかしてゐる

 それは次第に慾になつて 何かを買ひに走らせたり 夢想したり……

 目覺めた時には體が重くて|歪《いびつ》だつた

 ああ 目覺めるよ ああ また、光溢れるディスプレイから離れて、君に向ふよ、なあ

 さあ書いて解放つて 自由にならう

 愚癡があるなら實踐しよう その旨を

 私は暇に夢を見る

 私は|寢床《つくえ》に夢を見る

 また 再開して

 起して

 起る

 さやうなら

 また再起動 ……

次:考へ過ぎ

前:ほめられたもの

公開:2022年5月8日

初出:2018年2月13日

著:絲

適用:CC0[著作權抛棄]

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