第2集

粗鹽

 仕事行く時降つたらどうしようつて

 夜明けにフケの如く降つて來た

 歸る時に降つたねつて

 弱い雨脚に眼を落すと

 粉が降る

 さながら、霜が降りると 粉砂糖で

 弱めの雪は 粗鹽で

 黃色い傘をパラパラ打つ

 中途には雨に戾つて 私の足はぐじゆぐじゆ濡れた

 歸つたよ

次:感謝

前:同人誌

公開:2022年5月8日

初出:2018年2月6日

著:絲

適用:CC0[著作權抛棄]

📚 gemini://sinumade.pollux.casa/sinumade/2018/2/50.gmi