第2集

處したがり

 恐ろしい棘ばかりが

 私の眼に突刺さる

 腦が蠢き

 私の言葉も 色めき立つ

 どうして慾情ばかりするものか

 なぜ自ら指を|押《さ》すのか

 恐ろしい棘が

 私の眼に突刺さる

 それは心を刺し

 ずたずたにして

 私に血を流させる

 裁きを!

 腦は言葉を捻り出す

 怒りは|深紅《辛苦》に染まつてゐる

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公開:2022年5月8日

初出:2018年2月6日

著:絲

適用:CC0[著作權抛棄]

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