第10集

夜明けの詩 #2

 僕は言葉を忘れた

 私は愛を忘れた

 ただ|刹那《いま》のらくにふけり

 その實は恐れを|溜飮《くだ》してゐる

 今こそ|私《きみ》の心を|開《あ》け

 ここにゐるのだと

 夜明けのやみの氣分で

 私は眼を開けたいだけ

 僕は眼を瞑りたいだけ

次:“ここではない”

前:夜明けの詩 #1

公開:2022年5月8日

初出:2018年9月15日

著:絲

適用:CC0[著作權抛棄]

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